『汝、星のごとく』を読み終えた
以前から読みたいと思っていた『汝、星のごとく』を先日ようやく読み終えました。以降、ネタバレありの感想となりますので、未読の方はぜひ読破してからお進みください。
すれ違う二人
本作品は櫂と暁海、2人の視点で進んでいきますが、なかでも読み手を引き付けるのは、徐々にすれ違う二人の様子でしょう。
暁海視点からのみ読み取ると、「流石にそれは櫂が悪い」と思いますが、櫂の視点で読むと、「そんなことが……」と切なくなる。
それを顕著に感じたのは、第二章で櫂が愛媛に帰省した際のホテルでの会話シーン。モヤモヤした方も多いのではないでしょうか。
もちろん、櫂が浮気をしていたのは事実ですが、もう少し上手に暁海に甘えられたなら、もしかしたら指輪だって渡せたんじゃないか……。
でも、あの母親の世話をしていたら、恋人に甘えようとするのは無理な話だよな……と、歯がゆい気持ちになりました。
「島」という呪い
また本作品では、「島」を噂が広まる閉鎖的な場所として描いています。
僕にとって「島」とは、都会とは異なる温かい人々や、その土地の特産品が食べられるなど、良い印象しかもっていなかったため、自分の見方を見つめ直すいい機会になりました。
特に印象に残った言葉
作中で特に印象に残った言葉があります。上京したい暁海だったが、父親に頼れず戸惑っているときに櫂がかけた言葉。
「頼らんでええ。使ったれ」
「好きとか嫌いとか、したいとかしたくないの問題やあらへん。ただでさえ俺ら使えるカードが少ないんや。持っとるもんは全部無駄にせんで活かさなあかん」
「頼る」というと、相手に迷惑をかけることや、相手に借りを作って、あとあと自分が弱い立場になることを想像してしまう。
まだ高校生である二人が、自分たちにできることが限られている中で「使えるものは使わないと」と考えていることに、どこか寂しさを覚える一方で、逃げずに自分たちの置かれている状況に真剣に向き合う姿には、尊敬しかありませんでした。
温かな登場人物たち
また、作中では二人を支えてくれた存在として、北原先生や植木さん、絵里さん、瞳子さんなどが登場します。
人の一生は一期一会と言いますが、人生の中でこうした温かな人々と巡り合えることは、決して当たり前ではないのだと改めて感じました。自分もいつか、誰かにとってのそんな存在になれるよう、これから努力していきたいです。
おわりに
暁海が櫂に会いに島を出ていく場面。
見慣れているはずなのに初めてのような風景に見入りながら、わたしがこの島を出るのは最初から『今』だと決まっていたのかもしれない、とすら思った。
同じ景色でも、感じ方は人それぞれ全く異なる。
いつか瀬戸内海を訪れた際には、暁海や櫂の見た景色を見て、自分なりに感じたことを自分の言葉で表現しようと思います。
ご精読ありがとうございました<(_ _)>
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번역: Qwen 3.5(.48) 초벌 + 교정 검수
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