同じ商品写真に同じ処理をかける。価格を変えたカタログを作り直す。レイヤー名を整えてから納品する。こうした反復作業を減らしたくても、デザインの判断までAIに渡したいわけではない。2026年9月のAffinity更新は、その間に二つの道を用意した。アプリ内で実行するスクリプトと、Claudeに自然言語で作業を伝えるAI Connectorだ。
この二つを「AIでデザインが自動化された」と一括りにすると、導入の判断を誤る。何を繰り返すのか、誰が手順を記述するのか、結果をどう検証するのかで使い分けたい。
先に考えるのは「作業の形」
Affinityの公式発表によると、新しいアプリ内スクリプトは、同じ文書のベクター、ピクセル、レイアウト作業にまたがって実行できる。組み込みエディターとScripts Panelがあり、保存した手順を再利用できる。たとえば定型の修正や書き出し準備のように、入力と期待する結果を具体的に書ける作業に向く。
Claude向けAI Connectorは別の入口だ。作業を自然言語で説明すると、Claudeが再利用可能なスクリプトを作る、とAffinityは説明している。公式の連携ページはこれをMCP連携と位置づけ、レイヤー名の整理や画像の一括編集、カスタムダイアログを持つツール作成を例に挙げる。ここでの違いは、スクリプトを使うかどうかではなく、手順を人が直接書くか、AIに下書きさせるかにある。
デザインの良し悪しまで機械が判断する仕組み、と読み替えるべきではない。ブランド表現、写真の採否、最終レイアウトといった判断は、成果物を見て人が引き受ける必要がある。これは機能の制限を断定する話ではなく、公開物を扱う際の編集上の提案だ。
「無料」の範囲を混ぜない
Affinityの更新案内は、コアとなる写真・ベクター・レイアウト機能を無料とし、Canva AI StudioにはCanvaのプレミアムプランが必要だと説明する。一方、連携ページのFAQはClaude向けAI Connectorをベータ期間中は無料としている。両者は同じ料金説明ではない。
Connectorのベータ後の料金や、利用するClaude側の契約条件まで、この発表だけで確定したとは言えない。導入時には各サービスの現行条件を確かめ、継続費用を前提にした制作フローへすぐ組み込まない方がよい。なお、CanvaのProSuite発表には今後提供予定のCavalryとCanva間の編集連携も含まれるが、将来機能を現在使える機能として扱わない。
最初の自動化は、狭く試す
まず毎回同じ順番で行う作業を一つ選ぶ。たとえば「特定の命名規則でレイヤーを整理する」といった、処理前後を比較しやすい仕事だ。手順を自分で説明できるならスクリプトから始める。書き方が壁ならConnectorに手順案を作らせ、生成された内容と対象範囲を読んでから複製ファイルで試す。これはAffinityでの実機検証結果ではなく、誤処理を広げないための運用提案である。
確認するのは、完了メッセージだけではない。対象外のレイヤーを触っていないか、順序や書式が保たれているか、元データに戻れるか。小さな作業で期待どおりの結果が繰り返せて初めて、複数ページや大量ファイルへ広げる。AIが作ったスクリプトも、実行される制作手順としてレビューすることが大切だ。
Affinityの更新で変わったのは、「AIに作品を任せる」ことではなく、反復工程を明示して再利用しやすくなったことだ。制作のどこを固定し、どこに人の判断を残すか。その線引きが、自動化機能を選ぶより先に必要になる。
参照元
- Affinity: Scripting and AI automation with Claude(2026年9月15日)
- Affinity: September 2026 update(2026年9月15日)
- Affinity: Integrations FAQ(確認日:2026年10月1日)
- Canva: ProSuite launch(2026年9月16日)
출처: note 원문
번역: Gemma 3(.44) 초벌 + 교정 검수
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