# 奪う人、与える人。／第34話 小さな手が教えてくれたこと

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> 작성일: 2026-09-16T07:09:07.663Z

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## 第7章 卒業

### 第34話 小さな手が教えてくれたこと

やがて、その日がやってきた。病院の廊下。うえぽんは落ち着かない様子で何度も時計を見ていた。座っても。立っても。落ち着かない。何もできない自分が、もどかしかった。『頑張れ…。』『大丈夫…。』そう願うことしかできない。長く感じた時間のあと――「オギャー。」小さな産声が病院中に響いた。その声を聞いた瞬間、全身の力が抜けた。うえぽんは、その場にしゃがみ込む。気付けば、涙があふれていた。安心。嬉しさ。感動。そんな言葉では足りなかった。ただ、胸がいっぱいだった。しばらくして、看護師が優しく声を掛ける。「お父さん。」「抱っこしてみますか？」うえぽんは、震える手で小さくうなずいた。そっと赤ちゃんを抱き上げる。小さな身体。温かい命。恐る恐る顔をのぞき込む。その時だった。赤ちゃんの小さな手が、うえぽんの指をぎゅっと握った。その瞬間、時間が止まったような気がした。『あ…。』自然と涙がこぼれる。この子は、まだ何も持っていない。お金も。知識も。肩書きも。何も返してはくれない。それでも。『この子のためなら…。』『何でもしてあげたい。』『何も返してくれなくていい。』『ただ幸せになってほしい。』そんな想いが、心の奥からあふれてきた。その瞬間だった。幸せ之助の笑顔が浮かぶ。⸻幸せ之助「ありがとうってね。」「最初は形でもいい。」「続けているうちに。」「心が追いついてくるから。」⸻リナの優しい声も聞こえてくる。⸻リナ「与えても減らないものって、意外とたくさんあるんだよ。」⸻幸せ之助が笑いながら言った。⸻幸せ之助「人は、お金を運んでくる存在じゃない。」「人生を運んできてくれる存在なんだ。」⸻一つひとつの言葉が、胸の中で静かにつながっていく。『そうか…。』『そういうことだったんだ…。』与えるということは、何かを失うことじゃなかった。相手の幸せを願えること。その想いそのものが、もう幸せだったんだ。そして、もう一つ気付く。幸せ之助も。リナも。見返りなんて求めていなかった。ただ、自分が幸せになってほしかった。だから、信じてくれた。待っていてくれた。教えてくれた。その優しさが、少しずつ自分の中で育ち、今、この小さな命へ向かってあふれている。人は、受け取った優しさを、また誰かへ渡していく。そうやって、想いは受け継がれていくんだ。うえぽんは、赤ちゃんの小さな手を包みながら、静かにつぶやいた。うえぽん「ありがとう。」「生まれてきてくれて。」そして、もう一つ。涙を流しながら、心の中でそっとつぶやく。『幸せ之助さん。』『リナさん。』『ありがとう。』『ようやく…。』『本当に分かりました。』窓から差し込む春の光が、小さな命を優しく包み込んでいた。

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**출처:** [note 원문](https://note.com/hani8203/n/nccf1b6be57f0)

*번역: Gemma 3(.44) 초벌 + 교정 검수*

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