全勝スタートを切ったのは群馬・名古屋D・広島・島根・三遠
B.PREMIER 2026-27シーズンが開幕した。第1節を終えて、2戦2勝の全勝スタートを切ったのは5チーム。東地区は群馬クレインサンダーズのみで、西地区は名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、広島ドラゴンフライズ、島根スサノオマジック、三遠ネオフェニックスの4チームだ。
この記事では、その5チームの結果と編成、そして各クラブ公式サイトに掲載されている2試合終了時点のチームスタッツを整理していく。先にお断りしておくと、サンプルはたったの2試合。ここで見えるのは「傾向」であって「実力の証明」ではない。その前提で、開幕節の景色を眺めてほしい。
※数字にミスがありましたら申し訳ございません。
まずは結果から
・群馬:A千葉に76-74、91-59・名古屋D:川崎に93-63、90-78・広島:佐賀に100-87、89-61・島根:長崎に89-64、85-78・三遠:茨城に90-82、81-75
2試合の平均得失点差は、名古屋Dが+21.0、広島が+20.5、群馬が+17.0、島根が+16.0、三遠が+7.0。2試合とも一桁点差の勝利だったのは三遠だけで、他の4チームは2試合の合計で30点以上の差をつけている。
数字で見る5チーム(2試合終了時点)
各クラブ公式サイトのチーム成績から、主な項目を並べてみる。
平均得点:広島94.5/名古屋D91.5/島根87.0/三遠85.5/群馬83.5FG%:広島53.6%/名古屋D50.0%/三遠47.3%/群馬46.9%/島根41.3%3P%:広島48.9%/群馬43.1%/島根39.1%/三遠32.7%/名古屋D26.2%FT%:島根79.5%/三遠78.9%/群馬73.1%/名古屋D66.0%/広島64.7%平均リバウンド:島根45.0/広島40.5/名古屋D35.0/三遠34.0/群馬27.5
※集計元によって小数点以下の数値に差が出る場合がある。ここではクラブ公式サイトの数値で統一している。
この5項目を眺めるだけでも、5チームの「勝ち方」がまったく違うことが分かる。
広島は得点もFG%も3P%も5チーム中トップで、攻撃力で押し切るタイプ。名古屋Dは3P%が26.2%と低いのにFG%は50.0%で、後述する守備からの得点が効いていそうだ。群馬はリバウンドが5チーム中最少の27.5本ながら、3P%は広島に次ぐ43.1%。島根はFG%が41.3%とこの中で最も低いのに、リバウンドは最多の45.0本、FT%も79.5%で勝ち切っている。同じ「2連勝」でも中身はバラバラだ。
継続で勝つ:群馬クレインサンダーズ
群馬の新加入は、スタンリー・ジョンソンと鶴巻啓太の2名のみ。トレイ・ジョーンズ、ケリー・ブラックシアー・ジュニア、エージェー・エドゥ、辻直人、藤井祐眞、中村拓人といった主力は昨シーズンから継続している。カイル・ミリングHCは3シーズン目に入り、「継続と一部補強」でチームを仕上げてきた形だ。
開幕戦はジョンソンのブザービーターで76-74と辛勝。第2戦は91-59と大差をつけ、A千葉のターンオーバーから30得点を奪ったと報じられている。2試合の平均は83.5得点で、5チーム中では最も低い。それでもFG%46.9%、3P%43.1%と効率は高く、チームリーダーはジョンソンの19.0得点。リバウンドはブラックシアーの6.5本、アシストはジョーンズの5.0本がトップだった。
課題として目につくのは、やはりリバウンド。平均27.5本は5チームで最少だ。3ポイントが入っているうちは問題が表に出にくいが、確率が落ちた試合でどうなるかは見ておきたい。とは言え本数だけでは測れないのもバスケの醍醐味だ。群馬は例年シュート効率が高くOFは時間をかけるスタイルのため、対戦チームも群馬戦においてはリバウンド数が平均を下回る傾向がある。今季はこの点にも注目だ。
HC交代で勝つ:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
名古屋Dはロイ・ラナHCの新体制でシーズンに入った。新加入はライアン・ルーサー(前所属は大阪)とクエンティン・ミロラ・ブラウン。アラン・ウィリアムズが退団している。一方で、齋藤拓実、スコット・エサトン、今村佳太、中東泰斗、そして昨季のスティール王アーロン・ヘンリーは残留した。
川崎を相手に93-63、90-78と2連勝し、2試合で計45本のターンオーバーを誘発したと報じられている。平均91.5得点、FG%50.0%は堅守からの速攻が機能した結果とみるのが自然だろう。3P%は26.2%と5チームで最も低く、平均リバウンドも35.0本。それでも大差で勝てている点は、守備面の強みを感じさせる。
チームリーダーはヘンリーの20.0得点、齋藤の7.0アシスト、ルーサーの6.0リバウンド。新加入のルーサーが、すでにリバウンドでチームトップに立っている。相変わらず攻撃力は健在のようだ。
ウイングとビッグマンを補強して勝つ:島根スサノオマジック
島根はペータル・ボジッチHCの2シーズン目。岡田侑大、ニック・ケイ、新井翔太らが残留し、そこに新戦力が加わった。デクスター・デニスはNBA Gリーグ出身の3&Dタイプのウイング、ジョーダン・ヒースはリムプロテクトとリバウンドに強みのあるビッグマン、そして仙台から加入した井上宗一郎は日本代表のビッグマンだ。昨季チームの得点源だったコティ・クラークは退団している。
昨季王者の長崎に89-64、85-78と2連勝。平均87.0得点、FG%は41.3%と決して高くないが、3P%39.1%、FT%79.5%、リバウンド45.0本と、外角とフリースロー、ボード争いで上回った。得点リーダーはデニスの24.5得点で、リバウンドはケイが11.5本、アシストは岡田の5.0本。補強したデニスが得点面で、継続組のケイがリバウンドで、それぞれの役割を果たしている。
課題を挙げるなら、平均アシストが15.0本と少なめな点。シュートが落ちる日に、ボールをどう動かして崩すかが次のテーマになりそうだ。
外国籍を入れ替えて勝つ:三遠ネオフェニックス
5チームの中で最も「入れ替え」が大きいのが三遠だ。デイビッド・ヌワバやヤンテ・メイテンら主力が流出し、テレンス・デイビス、ヴィット・ブラウン、ジェイク・ヴァン・タバーゲンの3人はいずれもBリーグ初挑戦。さらに佐賀からジョシュ・ハレルソンが加わった。日本人選手も二上耀(千葉Jから)、兪龍海(横浜BCから期限付き)、菅澤紀行(長崎から)が新加入で、浅井英矢、根本大、児玉ジュニア、湧川颯斗らは残留している。
茨城に90-82、81-75と2連勝したものの、得失点差は+7.0と5チームで最も小さい。平均85.5得点、FG%47.3%、FT%78.9%と数字は悪くないが、3P%32.7%、リバウンド34.0本、アシスト17.5本はいずれも突出していない。チームリーダーはヴァン・タバーゲンで、24.5得点・6.5リバウンドの二冠。アシストは佐々木隆成の6.0本がチームトップだった。
外国籍がほぼ総入れ替えの状態で連勝スタートを切れたのは大きい。ただ、内容は僅差続き。連携が深まったときに、この数字がどう変わるのかが楽しみなチームだ。
大穴・広島ドラゴンフライズ ウイングの機動力で「コーバーン」が刺さる
ここからは、5チームの中でも個人的に「大穴」と呼びたい広島に絞って書く。
広島は朝山正悟HCの3シーズン目。外国籍4人は全員残留し、日本人も大半が継続した超継続路線だ。新加入はドラフト出身の松野遥弥のみ。昨季は31勝29敗と勝ち越している。編成を担うGMは、医療・コンディショニング面の体制を再構築し、土台の強化に取り組んできた。
開幕節は佐賀に100-87、89-61。平均94.5得点、FG%53.6%、3P%48.9%、アシスト24.0本と、攻撃面の数字は5チームでトップだ。
ウイングに機動力を置いた編成
この攻撃力の背景にあるのが、ウイング陣の顔ぶれだ。クラブ公式のロスターを見ると、クリストファー・スミスがSG/SF、ドウェイン・エバンスがSF/PF、渡部琉、三谷桂司朗、晴山ケビンがSFと、ウイングの選手が厚い。
象徴的なのがエバンスの数字だ。SF/PFの選手でありながら、2試合で平均8.5アシストを記録している。ボールを運び、配る役割を大型のウイングが担えるのが今の広島の特徴だ。スミスは平均21.5得点。ボールがよく動き、アウトサイドで高確率にシュートを決められる状況が、チームの3P%48.9%につながっているとみていいだろう。
そこにコフィ・コーバーンが刺さる
そして、このウイング陣の動きと相性が良さそうなのが、センターのコフィ・コーバーンだ。
コーバーンは背番号23、ジャマイカ出身の27歳。211cm・140kgという規格外の体格で、イリノイ大学の出身。昨季の広島では56試合に出場し、平均17.2得点、9.7リバウンド、FG%60.6%を記録した。出場時間は1試合平均約27分33秒だ。この出場時間で換算すると、36分あたりでは約22.5得点、約12.7リバウンドのペースになる。ちなみにアシストは昨季合計115本(1試合平均約2.1本)、ブロックは24本(同約0.4本)で、ゴール下で得点とリバウンドを積み重ねるタイプと分かる。
今季の2試合は、平均24.0得点、11.0リバウンド、FG%57.9%。昨季から得点もリバウンドも伸びている。中国新聞デジタルの見出しにも「目標はリバウンド王」とあり、本人もボードでの貢献を意識していることがうかがえる。
ここから先は筆者の見立てになる。ウイングが動いてボールを回し、3ポイントの脅威で相手守備を外に引っ張る。すると、ゴール下には211cmのコーバーンが体を入れるスペースが生まれる。ウイングの機動力とアウトサイドの確率が、コーバーンのインサイドでの効率の良さを引き出す。この循環がうまく回っているのが、今の広島の攻撃ではないだろうか。コーバーンはインサイドで確率よく決めてくれる存在なので、外の選手たちは思い切って動けるし、打てる。
大穴と言い切るには、まだ確認したい点も
ただし、見ておきたい点もある。まず、開幕節の相手は2連敗の佐賀で、しかも2試合とも大差だった。次に、FT%は64.7%と5チームで最も低い。ボールを集めるビッグマンがいる以上、接戦でファウルゲームを仕掛けられたときの課題になりうる。そして、チームとして守備の改善を今季のテーマに掲げており、その安定感が鍵になる。
それでも、攻撃の数字だけを見れば、広島は開幕節の5チームで最も高い水準だった。ウイングの機動力とコーバーンの組み合わせがどこまで通用するのか、次の節以降も注目したい。
まとめ:5チーム、5通りの勝ち方
最後に5チームを整理しておく。
・群馬:継続型。新加入は2名で、3P%43.1%の効率で勝つ・名古屋D:HC交代型。ルーサーらの補強と守備からの速攻で勝つ・島根:ウイング&ビッグマン補強型。デニスの得点とリバウンドで勝つ・三遠:外国籍入れ替え型。僅差の連勝で、伸びしろが大きい・広島:超継続型の大穴。ウイングの機動力とコーバーンで攻撃力トップ
継続と補強、どちらが正解というわけではなく、それぞれの編成がそれぞれの形で結果に表れた開幕節だった。2試合だけの数字ではあるが、5チームの現在地としては十分に面白い。今後の節で、この形がどう変わっていくのかを追いかけていきたい。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。もしよかったら、フォロー・スキをお願いします。今後もBリーグや高校バスケの分析記事を書いていきますので、コートサイドメンバーシップもぜひチェックしてみてください。
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출처: note 원문
번역: Gemma 3(.44) 초벌 + 교정 검수
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