「スピルバーグの最新作、映画館で観ないでどうする」
予告編を観たときから、ずっと気になっていた一本。スピルバーグの新作なら、これはもう大きいスクリーンで観るしかないでしょう!
あらすじ
カンザスシティのローカル局で気象予報士をしているマーガレット。 ある日を境に、彼女の身に説明のつかない異変が起きはじめる。
一方、サイバーセキュリティの専門家ダニエルは、謎の組織ワーデックスから機密情報を盗み出していた。
接点のないはずの2人がたどり着いたのは、数十年にわたって隠されてきた"ある真実"。 それを世界に開示しようとする2人の前に、ワーデックスが立ちはだかる——
感想
正直、観ている間ずっと「私はいま何を見せられているんだろう?」と思っていた。 良くも悪くも、『未知との遭遇』の頃から何も変わっていない。それが最初の感想。 古いと言ってしまえばそれまでなんだけど、未知のものに向けるまなざしもあの頃のままで、そこはなんだか安心した。
宇宙人が「脅威」として描かれていなかったのも、うれしかった。 侵略しにくるわけでも、倒すべき敵でもない。このあたりはやっぱりスピルバーグだなあと思う。
スピルバーグのSFには、未知のものと出会った人間がどう変わるのか、という関心がずっとある気がする。 『未知との遭遇』や『E.T.』では、その出会いが家族の関係を揺さぶる。『ジュラシック・パーク』や『マイノリティ・リポート』では、人間が何かを制御しようとすることの危うさが描かれる。今回、私が強く感じたのは、後者につながる問いだった。真実を誰が握り、誰に知らせるのか。それを決めることも、ひとつの「制御」なのだと思う。
もし本当のことを知ったら、私たちはひとつになれるのか。それとも、もっとばらばらになるのか。人間より「上」の存在がいるとわかったら、信仰はどうなるのか。
知らなかったことを知れば、すべてがよくなる。そんなに単純な話ではないのだろう。
だから、観終わってもひとつだけ引っかかっている。これは、スピルバーグが見てきた世界の分断への警鐘なのか。それとも、知ったあとにどうするかもわからないまま、「開示」を求める私たち自身への問いなのか。
まだ、うまく答えが出せない。
最高傑作ではない。それは認める。 でも、たとえ賛否両論な一本でも、スピルバーグはやっぱり王様なんだよな。と痛感した。言わずもがな、ジョン・ウィリアムズの音楽は最高だった。大好きな映画音楽がそこにはあった。
そしてラストの「Listen」。 あれは作中の誰かに向けた言葉というより、スクリーンのこちら側にいる私たち観客へのメッセージだったんじゃないかと思う。 疲れて、冷めて、誰かの声に耳を傾けることを忘れかけている私たちへ。「周りにもっと耳を澄ませて」と。
観終わったあと、よくわからないもやもやを抱えながら帰路についた。ちなみにその日、同じ映画館ではトム・クルーズが『DIGGER ディガー』の上映前挨拶をしていたらしく、劇場は関係者らしき人たちで大にぎわいだった。
つまり私は、トム・クルーズと同じ空気を吸ったということになる。最高じゃん。
作品情報作品名:ディスクロージャー・デイ(原題:Disclosure Day) 監督:スティーブン・スピルバーグ 脚本:デビッド・コープ 出演:エミリー・ブラント、ジョシュ・オコナー、コリン・ファース、コールマン・ドミンゴ、イブ・ヒューソン 製作国:アメリカ 上映時間:145分 劇場公開日:2026年10月1日
출처: note 원문
번역: Gemma 3(.44) 초벌 + 교정 검수
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