スティーブン・スピルバーグ監督最新作『ディスクロージャー・デイ』を観てきた。
地球外生命体の存在を世界にDisclosure 《開示》するため奮闘する人々を描いたSF映画だ。
しかし、このテーマを完全なるフィクションとは言いきれない状況が、昨今続いている。
2024年3月8日、アメリカ防総省のUAP調査機関 AAROが1945年以降約80年間の政府UFO関連記録を調査した報告書を公開。
2025年4月24日には国立公文書館によるUAP記録の公開開始。
2026年5月8日にもAAROから大量のUAP映像・報告書が公開されている。さらに2026年8月7日にも追加公開があり、その情報全てが一般市民でも閲覧できる。
↓AARO HPhttps://www.aaro.mil/UAP-Cases/Official-UAP-Imagery/
つまり、現実でもすでに情報は開示されている。
この映画の企画自体は何年も前からあっただろうにUAPについて開示されだしたこのタイミングでスピルバーグが本作を出したことは果たして偶然だろうか?
そういった観点からディスクロージャー・デイを考察してみたい。
(3,565文字)
【めっちゃネタバレあり】【観てないとわからないと思う】
目次
- ロズウェル事件、真実の開示
- なぜ老グレイ型にしたのか
- 人類は地球外生命体に創造された
- 地球外生命体からのアブダクション
- 最後のセリフ
- 備えろ
ロズウェル事件、真実の開示
UFOに関する事件で最も有名なロズウェル事件。1947年7月、アメリカ・ニューメキシコ州ロズウェル近郊で謎の物体の残骸が回収された。ロズウェル陸軍飛行場が、「空飛ぶ円盤(flying disc)を回収した」という発表をしたが、翌日には一転、「気象観測用の気球だった」と訂正。
劇中では「79年間、開示されることはなかった」といった発言があったり、開示された映像のなかにロズウェル事件を連想させる描写があるなど、明らかにロズウェル事件について取り扱っている。
UAP情報について開示を始めたアメリカだが、ロズウェル事件については未だ追加の声明はない。しかしながら、ここまで情報を開示しておいて、「それでもあれは気球だ」とは言えない。いやむしろ、言わずもなが、だ。
よって、ロズウェル事件で墜落したUFOから生存確認されたグレイ型地球外生命体エアルとの接触による証言・記録をまとめた『エイリアン・インタビュー』も信憑性が増してくる。
追加言及のないロズウェル事件を本作で取り扱い、なおかつ地球外生命体との接触があったという情報開示を絡めているので、スピルバーグとしてもロズウェル事件にひと波立たせたかったのかもしれない。
なぜ老グレイ型にしたのか
映画の終盤、地方テレビ局で開示が行われる最中、開示をしようとしていた勢力側が連れてきた地球外生命体は典型的なグレイ型で、なおかつ老いていた。
開示情報の中でも、一貫してグレイ型の地球外生命体を登場させていたが、それらは老いどころか肉体的な変化を一切感じさせない、定常的な印象を与えるものだった。
また、ロズウェル事件の手記『エイリアン・インタビュー』で、地球外生命体エアルは自身の肉体について・生物学的な細胞でできていない・内臓や生殖器官、筋肉はない・ロボットのような機械でもない・身体全体に電気的な神経システム/回路のようなものがあると説明していた。生物学的な組成ではないのなら、DNAによる複製などで細胞を更新しているわけではなく、テロメアといった末端遺伝子による老化も起こり得ない。老化という概念が無いのだ。
なのに、なぜ目の前に登場したグレイ型はわざわざ老いていたのか。
それはシンプルに『昔から地球外生命体は地球にいた』ということの暗示ではないだろうか。
生物の常識が当てはまる存在ではないことを理解していながらも、地球外生命体による干渉は今に始まったことではなく、太古の昔から人類発展の重要なファクターであるということを、スピルバーグは老いという表現を用いて暗に示しているのではないだろうか。
その『地球外生命体からの干渉』について、さらに言及した描写もあった。その点についても考えたい。
人類は地球外生命体に創造された
地球外生命体についての情報開示について、劇中では「もしそれをしたら、人々は信仰する先を失う」という趣旨のセリフがあった。
アメリカらしく主にはキリスト教上の懸念で、『人類は神が創造した種である』という信仰が脅かされるのではないか、開示は不幸を招くのではないか、という疑問を投げ掛ける描写だ。
しかし、直接的に『人類は彼らに創造されたのかもしれない』といったセリフはない。あくまで、地球外生命体の存在を知った人類それぞれの解釈の内の一つとしてその懸念があるのではないか、という立ち位置だ。
それでいうと、現代ではダーウィンが提唱した『進化論』に人間が当てはまらないということが生物学会では取沙汰されている。自然淘汰や遺伝子の突然変異による進化はあり得ても、猿がたった数百万年でホモ属(人間)になるなんて進化速度が速すぎる、というのだ。
決定的な証拠は見つかっていないながらも、人類が何者かの手助けによって誕生した種であるという見解は決して夢物語ではなくなってきている。
そういった考察をフィクションだと断言させない描写も劇中にはあった。
【アブダクション】である。
地球外生命体からのアブダクション
主役の男女二人は、10歳の頃に地球外生命体と遭遇しており、UFOの中でもアブダクション(身体検査や実験)が行われていた。
それによって、地球外生命体の言語を数学的に理解する力、他者の思考を読み取る力が備わった。それが紅冠鳥との接触を起因として発現する。(紅冠鳥は地球外生命体が認識誤認能力を用いて変装した姿の可能性がある)
また、デバイスを使用することによりアブダクション経験者でなくても素質があればダイブ(他者の意識に干渉する、会話する)が可能になるが、経験者には通用しない。それは高度な文明による能力を備えたデバイスは人類という下位の生物であれば有効である、という証明になる。
つまりは、地球外生命体は人類よりも遥かに高度な技術、文明を築いており、敵視するほどの驚異にも感じていない。
人類の文明レベルがまだ低すぎるのか、それとも人類をまるで赤子のように、我が子のように愛で、観察に徹する余裕があるからなのか。
劇中で明言されていないまでも、人類誕生のその前から地球外生命体が地球に干渉していたという見解が、あの【老いたグレイ】に込められている気がしてならない。
最後のセリフ
最後、老グレイ型地球外生命体の言葉を聞いた経験者の女性は、テレビ局のカメラに向かって『Listen』と言い、暗転からのエンドロールとなる。
『聞いてください』
さて。なにを問いかけようとしていたのか。あのセリフのあと、なにが続くのか。老い地球外生命体はなにを彼女に伝えたのか。
それは現実にディスクロージャー・デイが訪れた時に観客のそれぞれがなにを思うのか、という答えのない問いであった、と僕は思う。
つまりは、スピルバーグはこう言いたいのだ。『備えろ』と。この映画はあくまでサイエンスフィクションであり、現実ではない。だから辻褄が合わなかったり、説明がなかったり、好都合にことが運ぶ描写もあからさまに加えてみた。これは映画のテイをとった『ディスクロージャー・デイ』なのだ。その時が訪れた時に自分を失わないように備えろ、ということだ。
だから、『Listen』で終わらせた。
ディスクロージャー・デイのその先を実際に生きるのは、劇場でこの映画をみているあなた方自身なのだ、と。
人類が慌てふためく描写、生活が一変する描写、人が自分を失う描写を加えれば、それは映画としては盛り上がるだろう。でも、ディスクロージャー・デイのその先を知るのは、他でもないあなたなのだ。
スピルバーグがそう言っているようでならない。
未確認飛行物体、未確認生物と言われてきたが、それはすでに【確認】されている。
次の時代、【開示の時代】がやってきた時に、全てを受け入れる覚悟を持たなければならない。
その他、ミステリーサークルの突然の出現は昨今のナスカの地上絵が急斜面にもあることが分かり人為的ではない可能性が高くなっていることとの繋がりではないか、とか
地球外生命体が動物の姿に見えるように認識誤認させることができたり、デバイスの能力によって姿を隠すことができたりする描写については、地底の地球外生命体レプティリアンが持つとされる能力とも似通っていたりする。
一度しか観ていないので記憶を頼りに考察するしかないが、Blu-ray化したらまた新しい発見がありそうだ。もう一回観に行こうかな。
ということで
こんな長い記事を最後まで読んでくれた人に言いたい。
ディスクロージャー・デイを観に行こう。
そして
備えろ
출처: note 원문
번역: Gemma 3(.44) 초벌 + 교정 검수
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